シングルマザーの子育て。毎月必要なお金はいくら?

近年、シングルマザーとして子育てをするママが多くなっています。

シングルマザーとして子育てをするのに、考えるべきお金の問題。

シングルマザーになると、毎月平均どの位の収入と支出があるの?子育てをするのに、お金の面で心配しないで生活できる?気になるお金事情について調べてみました。

シングルマザーが頼れる手当

様々な事情を抱え、悩んだ結果が離婚となり、シングルマザーの道を選ぶ人が少なくありません。日本では夫婦の3組に1組が離婚をしていると言われています。昔に比べて、離婚する夫婦が増えているのです。

また、離婚をしたくても、お金の心配から離婚に踏み切れなかったり、子どもが20歳になり子育てが終わってからの離婚を考えていると言う夫婦が多いのも事実です。

シングルマザーとなると、生活するのにもお金が必要になってきます。

旦那の給料がなくなり、自分一人の給料で生活をしなくてはならないので、お金の心配要素も増えるわけです。母親だけの給料で生活費・子育て費用などすべてのお金をやりくりしなくてはなりません。

シングルマザーの生活状況は厳しいものがあり、95%のシングルマザー世帯が日本の平均所得以下となっているのです。そのため、しっかりお金の管理をしながら生活していく事が大切になってきますね。

シングルマザーの家庭(母子家庭)には、国が少しでもお金の負担を減らそうと、いくつかの手当てがあります。シングルマザーが受けられる手当や支援を把握し、少しでも有効活用していってほしいと思います。

・児童扶養手当

児童扶養手当とは国が定めた制度で離婚、死別、未婚などでひとり親になった家庭に地方自治体から支給される手当です。児童手当は18歳になって最初の3月31日までの間にある子どもが対象とされます。高校卒業まで児童扶養手当が支給されると言う事になりますね。

支給額は家庭の所得によっても変わってきますが、収入が少ない家庭の方が支給される額が多くなります。

子ども1人 最大で月額4万2千円。

子ども2人 月額4万7千円。

子ども3人 月額5万円。

以降児童が1人増えるごとに月額3千円増えていきます。3人の子どもがいる場合は最大で5万円の児童扶養手当がもらえる事になります。シングルマザーにとって5万円の支給は子育てをするのに大きい金額ですね。先ほども言いましたが、所得によって支給されるお金の額も変わってきます。

児童扶養手当は各自治体に手当の請求をする事によって支給されるお金です。請求をしないとせっかくの手当も受けられず損してしまう可能性があるので、シングルマザーで児童扶養手当を受けたいと言う方は、お住いの市町村に問い合わせてみるのが良いと思います。

・児童育成手当(東京都限定)

児童育成手当は東京都限定の手当てとなっています。他の県の方から見たら、東京限定の児童育成手当は羨ましい限りですよね。他の県でも同じようにシングルマザーに対して、お金がもらえる手当てがないか調べてみましたが、該当するものはありませんでした。

児童育成手当は、児童扶養手当と同じく、シングルマザー(ひとり親家庭)の支援を目的とした手当です。手当の対象も同じく18歳までとなります。

児童1人に付き1万3千5百円が支給されます。もちろん所得制限がありますので詳しい事を知りたい方は、各自治体に問い合わせをしてみてください。

・児童手当

こちらの児童手当は、子育てをしている家庭の全てが対象となる制度です。シングルマザーに関わらずもらうことができるお金となっているので、子育て中のママにとってはとっても助かる制度だと思います。

児童手当は中学校終了までの子どもすべてが対象となります。しかし、所得が多い家庭で所得制限限度額以上の場合は特例給付となり減額されるようです。

支給額は以下の通りです。

0歳〜3歳未満 1人あたり1万5千円

3歳〜小学校終了前 1人当たり1万円(第3子以降は1万5千円)

中学生 1人当たり1万円

所得の多い家庭で特例給付となる場合は1人あたり月5千円が支給されるようです。

児童手当の支給を受けるためには、お住いの市町村に申請が必要になってきます。子どもを連れて、申請手続きを行うのは少し大変な作業ですが、毎月のお金をもらうためと考えれば苦にならずに申請しに行くことができると思います。

毎月1万5千円のお金がもらえたら、子育て費用として負担がかかるおむつ代やミルク代に十分あてられます。子育て中のママで申請していない方は、この機会にぜひ申請してくださいね。

・生活保護

経済的に生活することが難しい国民に対して、国や自治体が健康で文化的な最低限度の生活を保障するための制度です。生活保護を受けられる対象はシングルマザーやお年寄りに限らず、全国民にあります。

しかし、経済的に生活することが難しい方を対象としているので、普通に働いている人や所得が多い人は一般的に対象外となります。実際、生活保護を受けるにはどの位の年収なら対象となるのかと考える人も多いでしょう。しかし金額的には決まっていないのが現状です。

シングルマザーでも生活保護を受けずに、子育てをしながら必死に働いてお金を稼いでいる人もいれば、若くてもアルバイトやフリーターとして働き先を転々とし生活保護を受けている人もいます。

例えば、30代シングルマザーで1人の子育てをしている場合はいくら位の生活保護が受けられるのか?

母親と子ども1人の2人世帯家族の場合  13万+アパート代です。

もちろん、家族構成やすんでいる地域によって、生活保護の支給額も変わってきます。

生活保護を受けられる人の条件として

☆最低生活費が金額より下回っている。

☆貯金や家、マンションがない。

☆働ける能力はあるが真面目に就活しても仕事が決まらない。

☆親や姉妹、親族からの仕送りや援助が受けられない。

☆他法の活用ができない。

このような条件に該当するかどうかで、生活保護が受けられるかの判断をしていくのです。簡単に生活保護が受けられると勘違いしている人も多く、働けるのに働かない人、お金に困っているわけでもないのに生活保護を受けている人も中にはいて問題視されていますよね。この制度は、本当にお金に困っている国民を対象としている制度と言う事を皆さんに分かっていただきたいと思います。

また厳しい審査に通らないと生活保護は受けることができません。

安易に申し込んで審査に受かったとしても、ケースワーカーがしっかりとその家庭の事を把握しているので安易に無駄なことはできませんし、毎日の家計簿を付けたり、食事の内容までも知らせていくこともあります。審査に受かってもその後もずっと、ケースワーカーが家庭のお金事情について調査しています。

お金をもらって生活すると言う事なので、徹底した管理や常に「見張られている」と言う感覚に陥る人も少なくないようです。

シングルマザーで、毎月ぎりぎりの生活をしている。生活費や子育て費用に困っているが、生活保護を受けない家庭もいます。もちろん、実家からの仕送りや、元旦那からの生活費をもらっていて、お金に困っていないシングルマザーもいます。

シングルマザーで、毎月お金が厳しいと悩んでいても生活保護を受けない。一生懸命働きながら子育てを頑張っている家庭はなぜ生活保護を受けないのか?その理由としては・・・

☆生活保護を受けていると、周囲からの目線が気になる。

☆子どもや自分が生活していくお金は、自分で働いたお金で生活していきたい。

☆他人からお金をもらっての生活と子どもに思われたくない。

上記のような理由から、生活保護でお金をもらわずに、自分で一生懸命働くママもいるのです。しかし、仕事優先となってしまう事で、子育てする時間が少なくなってしまい、子どもに寂しい思いをさせてしまっていると言う意見のママもいるのですが、安定した生活が第一と考え、シングルマザーでも子育てに仕事に頑張るママもいます。

生活保護はお金に困っているシングルマザーの方にも必要に応じて支援することができる制度です。お金の面や仕事の事、不安定な生活で悩んでいるときには一度、市町村の福祉事務所の生活担当に相談してみる事をお勧めします。親身になって相談にのってくれると思いますよ。

・特別児童扶養手当

特別児童扶養手当は精神的・身体的に障害を持っている20歳未満の児童に支給される手当です。支給されるお金は、世帯主の収入と子どもの障害等級によって違ってきます。こちらも申請しないと手当はもらえないので、市町村への申請を行ってください。

・遺族年金

遺族年金とは旦那と死別したシングルマザーの為の給付金です。加入していた保険や家族構成によって支給される金額が違ってきます。詳しく知りたい方は、年金事務所又は年金相談センターに相談してください。

・シングルマザーの住宅手当

これはシングルマザーやシングルファーザーのための住宅手当です。20歳以下の子どもを養育している家庭で、民間のアパートや住宅、マンションを借りて生活している家庭が対象となります。月に1万円以上の家賃を支払っている家庭を対象としているようです。もちろん申請が必要です。

この制度は、各市町村によって、行っていない地域もあるので確認が必要となります。シングルマザーの方で、自分の地域に住宅手当があると方はラッキー。毎月の家賃って、結構なお金を支払うので少しでも補助してもらえるとありがたいですよね。ぜひ、活用してみてください。

・ひとり親家族など医療費助成制度

シングルマザーの家庭を対象に、医療を受けるのに必要なお金の一部を助成してくれる制度です。受給条件や需給金額などは、各市町村によって変わってくるのでホームページを見るとわかりやすくのっています。

・子どもの医療費助成

こちらはシングルマザーでなくても子どもがいる家庭なら対象となります。子育てをするようになって、医者通いが多くなったと言うママがいます。子どもってよく風邪をひいたり、怪我をしたりで何気に医者によくかかります。

耳鼻科・小児科・内科など・・・医療費の負担が全額だったとしたら、いくらお金があっても足りないし、医者に行く事すら悩んでしまいますね。医療費助成は子育てをするママにとって、とても助かる制度です。

助成金額は各市町村によって違ってきます。場所によっては、中学校終了までは子どもの医療費が無料と言う所もあります。医者に行ってもお金を払わず、お医者さんに診てもらえて薬ももらえる。薬代もばかになりませんからね。

中学校卒業まで、医療費のない地域で子育てをしようかな・・・と考えてしまうくらいですね。子育てをするのに優しい市町村もあるのです。

上記のようにシングルマザーにとって嬉しい手当をご紹介しました。各市町村によってもらえるお金の金額が違ってきたり、手当をもらうのに審査や書類提出が必要になるものがあるので、詳しい事はお住いの市町村へ問い合わせしてくださいね。

シングルマザー月の収入はどの位?

毎月の生活がぎりぎりだけど、他のシングルマザーの人はどの位もらっているの?シングルマザーになろうか考えているけれど、お金の面や子育て資金での不安から踏み切れない。そんな悩みを解消するのにシングルマザーの人の平均月収を調べてみました。

シングルマザーになって、最初の壁が毎月生活していくのに必要なお金をどうするか?と言う事のようです。正社員として仕事について安定したお金を得たいけれど、子育てをしているとそうもいかなくなります。

子育てで頼れる人がいれば、楽ママが正社員として仕事をする事も可能ですが、近くに頼れる実家などがない場合は子育てすることが第1優先となります。

子どもが小さい時ほど、子育てには手がかかりますよね。保育園などに子どもを預けていても、熱が出たからお迎えとなってしまいます。シングルマザーとして働いているママは、仕事も時間であがれることや融通のきく仕事が対象となります。

生活があるのでお金のことも考えなければならないけれど、子育てをしているとシングルマザーは正社員として働くことが難しいのが現状のようです。

自分の思う仕事につけなくて、お金をもらえない人も多くいます。シングルマザーの平均年収が180万円と言われています。その中で生活困窮者は、年収125万円以下と言うシングルマザーの世帯が約半分近くいます。

平均年収180万円となると毎月のお金としては・・・1800000÷12=150000

15万円の計算になります。子育てをしながら、毎月15万円で生活をするには、切り詰めた生活が必要になってきます。シングルマザーでも豊かな生活をしている人は、ほんのわずかにすぎません。

《シングルマザー月の収入(母+小学生子ども1人の場合)》

☆給料 15万円

☆児童手当 1万円

☆児童扶養手当 1万7千円

収入合計 17万7千円

こちら生活保護を受けていないシングルマザーAさんの参考例となります。毎月平均17万7千円のお金での生活としたら、厳しいのが現実ですよね。児童手当をもらっているにしても、子育てでかかるお金は大きいですからね。

次に毎月かかるお金を見ていきます。

《シングルマザー毎月の支出》

・生活費で必要とするお金

☆家賃 5万円

☆光熱費 1万2千円

☆通信費 1万2千円

☆食費 2万円

☆生命保険 7千円

☆学資保険 1万円

☆予備費 1万円

☆日用品 1万円

☆小学校学費 6千円

支出合計 13万7千円

食費や通信費・光熱費も切り詰めた生活をしているAさんですが、毎月、かなりお金が厳しい事が分かります。

たまにの贅沢として、外食やレジャーなどしているようです。レジャー費のお金は、予備費から出し、子どもが小さいうちにかかる、おむつ代やミルク代は毎月、日用品のお金から削っていたようです。

子育てをしていると、お金が必要になる時期があります。そのためにも貯金はしておきたいもの。シングルマザーだからと言って、子どもにお金の心配をされたくはないのが親の本音ですよね。

シングルマザーでも、毎月のお金を切り詰めて生活し、子どものために月1万~2万円の貯金をしている家庭が多くいました。

シングルマザーが利用できる割引制度と減免

・国民年金

シングルマザーの方が国民年金に加入している場合、申請することによって年金の割引や半額免除となる場合があります。お金に余裕がないからと言って、未納にしておくとよいことがありません。後から延滞金がプラスになって督促状がくるケースもあります。

年金まで払えるお金がないと言う方は、お住いの市町村に相談して、割引の申請をする事をお勧めします。

・国民健康保険

仕事が変わったり、会社を退職した場合、収入が少なくてお金が払えない場合などは保険料の減免が受けられる可能性があります。お近くの市町村に行ってみると良いでしょう。

・所得税の控除

シングルマザーで、所得税控除の対象となる条件にあてはまる事が前提となってきます。詳しくは市町村へ問い合わせてみてください。

・交通機関の割引

あまり知られてはいないのですが、電車通勤しているシングルマザー(ひとり親)の家庭には嬉しい情報です。児童扶養手当を受けているシングルマザーの家庭ではJRの通勤乗車券が3割引きとなります。3割のお金はすごく大きいですね!しかも毎月ですからね。

公共交通機関(バスや電車)のお金が半額や無料になる場所もあるようです。いずれも窓口で申請が必要になりますが、シングルマザーにとっては、メリットとなり、お金の節約にもつながります。

・保育料

シングルマザーの場合、保育料の減免や免除があります。シングルマザーにとって、子どもを預ける保育園はなくてはならない場所です。

ママが仕事で子育てができない日中は、保育園にあずけている世帯が多いでしょう。保育料は所得によって決まってくるものの、シングルマザーには減免もあり、収入が少ない家庭は、保育料がタダとなる場合もあります。

他にもシングルマザーならではの制度として粗大ごみ処理手数料の減免、上下水道の減免、非課税貯蓄制度などがあります。少しでもお金を節約できるように、上手に割引制度を利用したいものですね。

シングルマザーが節約している事とは?

毎月、家計簿をつけたり生活を切り詰めて頑張って生活しているシングルマザー。お金に余裕がなくても、楽しく生活できるように子育てに家事に頑張っているのでしょう。お金に余裕がなくても、上手に節約をして生活を乗り越えているのです。

シングルマザーが節約している事とはどんなことでしょうか?

・外食を控えて、手料理を作る

手料理は、栄養的にも良いし、外食に比べてお金もかからない。ママにとっては一石二鳥です。子どもと一緒に料理を作る事で、子どもとの関わりも増える。シングルマザーの家庭では、ほとんどがお家で手料理を作る事が多いようです。

子育てをしていて手がかかる時期は、外食に行ってもママが疲れて家に帰ってくることがほとんどです。だったらお家で子どもと一緒にゆっくり楽しく食べることが一番と考えるシングルマザーも多いようです。

☆外で遊ばせてお友達との交流を持たせる

最近は家で遊ぶのにもお金がかかります。ゲームやパソコン、おもちゃなど子どもの高いおもちゃがたくさんあります。子どもを外で遊ばせることは健康的にも良い事です。ママにとっても、子育てで家の中に引きこむことはよくありません。

公園や児童館なお外出することによって、子ども同士で身体を動かして遊んだり、ママ友との交流の機会を増やすことでお金をうかすことができます。公園や児童館は無料開放ですし、水筒やちょっとしたおやつを持って出かければお金を無駄に使うことなく、楽しさも倍増しますよね。

☆子どもの洋服は必要以上に買わない

ついつい可愛い洋服を見つけると「子どもに着せたい」と買ってしまいがち。最近は子どもの洋服も大人と同じくらいのお金がかかります。本当に買いたいもの以外は我慢することも大切です。

子育てしていて成長を感じるように、子どもはすぐに大きくなってしまいます。1年前に買った洋服も小さくなって着られないと言う事が良くありますよね。子どもの服は、身近な人にもらったり、リサイクルショップで安く買う事でかなりお金が節約できるでしょう。

子どもは元気に遊びまわるので服もすぐに汚れてしまったり、ズボンが破けてしまったりします。しかし、それでもずっと同じ服ばかり着せていると、周りから冷たい目線で見られたり、「シングルマザーだから・・・」「お金に困っているのかな」と誤解をされてしまうので、自分の身だしなみだけでなく、子どもの身だしなみにも注意が必要です。

シングルマザーは、自分で節約できることを、コツコツと行っているようです。大きなお金として節約すると言うのではなく、日々少しづつお金の節約を心がけて、貯金へとまわしているのです。

まとめ

シングルマザーは経済的にも大変な家庭が多いのが事実です。お金の節約を心がける事によって、毎月上手に生活のやりくりをしているのです。

決して裕福な収入があるわけではないので、子育てをしていくのも大変でしょう。シングルマザーとしての制度や減免を上手に利用して生活やしていってほしいと思います。

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