子供のしつけに暴力がいけない理由とは?

子供に暴力を振るう事は絶対にやってはいけない事。しつけの一つと言って、子供に手をあげてしまうのは間違った教育方法です。

親が子供に暴力をふるう事で、解決する問題はまずありません。

子供は暴力を受けることによって、精神的にもストレスを抱えます。

その子供のストレスは親のいない所で発散させたり、非行へ走ってしまう子供も多くいます。

子供の事を考えるのであれば、どんな理由であれ、暴力をする事はよいことではありません。暴力をされた子供は、大人になっても暴力をふるわれた記憶が残り、心の中で深い傷になってしまいます。

暴力をされて育った子供は、将来自分の子供が出来たときにも同じように、子供にしつけをするのに、暴力で解決してしまうことがあります。

しつけをする上で子供に暴力をする事がいけない理由をまとめていきたいと思います。

昔は子供のしつけに暴力があった!

 

昔と今の子供のしつけには大きな違いが見られます。

今から50年くらい前までは、親や学校の先生がしつけとして、子供へ暴力をする事があたりまえのようにありました。

子供のお行儀が悪い、言う事を聞かない、宿題をやらないで学校へ来た、忘れ物をした・・・などの理由から、子供がいけない事をした時にはしつけとして子供に暴力をふるう事がありました。

子供がいけない事をしていたら、近所の人でもよその子供を注意してしつけをする事もありました。

暴力にもげんこつやビンタ、髪を引っ張るなど手をあげる事やバケツを持って廊下に立たされる、廊下で正座をさせられる事、言葉の暴力など様々でした。

今回の記事を書くのに、親にも子供の頃の話を聞いてみました。

私の親の時代は、家でも学校でもしつけをされ、やってはいけない事をしたり、兄弟げんかが行き過ぎていた時には父親や母親からげんこつがとんできたり、家の外に出されることもあったようです。

「今の教育では子供に暴力は考えられない!ちょっと子供のしつけにあまいところもある。」と父が話をしてくれました!

やはり、今と昔の子供のしつけは違ってきているという事が分かります。

現代は、親が子供へしつけと言って、親の行き過ぎた暴力が見られると虐待とされたり、学校では子供が言う事を聞かなかったり、部活などで教師が子供に手をあげる事ですぐに体罰と言われる時代になっていますよね?

教師が子供へしつけをしたくても、手をあげてしまうことで暴力とみなされてしまう。

言葉だけでは言う事を聞いてくれない子供へのしつけが難しくなってくるのです( ;∀;)

子供への暴力が大きくなってしまうと、教師は親から訴えられるという裁判までなってしまい、一生にかかわる事へとつながってしまう可能性だってあります。

安易に子供のしつけと言って暴力する事は許されない時代になったのです。

子供のしつけ、どこからが暴力となる?

しつけの一貫でも子供へ暴力をする事はいけないとされる世の中になってきていますが、いったいどこからが暴力とみなされてしまうのでしょうか?

親が、子供のしつけをするのに頭を叩く、手を叩くといった行動も暴力とされてしまうのでしょうか?

子供がいけない事をして話をしても言う事を聞けずに、また同じことをしてしまう時に親が子供に言う事を聞かせるのに暴力をしてしまった!

しつけを理由に、子供が言う事を聞けない時に親が叩くなどの暴力をふるう家庭もあるかと思います。

子供にすぐに暴力をしてしまう親、暴力をふるう大人が子供の身近にいる時には、気を付けて子供を見ていく必要があります!

暴力は行き過ぎてしまうことで虐待へとなる可能性があるからです。

しつけから虐待に変わった例を挙げてみます。

お箸の持ち方が違う子供にしつけとして直そうとしました。何度言ってもお箸の持ち方を直すことができない子供。親の口うるさい言葉に子供も嫌がり、お箸を使う事を嫌がるようになってしまいます。

それでも親は子供へしつけをしてお箸の持ち方を教えていきます。子供のやる気のなさもあり、次第に親もイライラして、子供の手を叩いてしまいます。しつけとして暴力をする事で、子供もその時はおとなしく親の言う事を聞くようになったのです。

しかし、その手を叩くことから始まった暴力が次第にエスカレートして、子供が言う事を聞かない時や何かができない時にしつけとして子供に手をあげることが増えてしまったのです。

暴力は叩くだけでは治まらずに、殴る、蹴る、食事を与えないなどにまでなってしまいます。

ここまでくると、子供へのしつけの域を超えて虐待になっていることがわかりますよね?

虐待としてみなされた親は、必ずしも子供に悪意があって暴力をふるっていたわけではない人が多いのです。

「子供へのしつけのつもりでした」

と言う言葉を口にする親が多くいます。

子供へのしつけのつもりが行き過ぎた暴力へとなってしまい、虐待まで言ってしまうケースが多くあります。

何か理由があるにしても、私は子供に暴力をする事はいけない事だと感じています。それがしつけの一つだとしてもです。

子供に暴力として手を出して、痛い思いをさせる事で子供に分からせると言うのはすでに昔の話であって、今の時代の子供たちは暴力をされたからと言って親や教師の言う事を聞くようにはならないと思っています。

しつけと言って、子供に手をあげることは絶対にやめましょう。子供に暴力をする事で解決できることは一つもないのです。

子供のしつけは、親や教師・子供の周囲の大人が、きちんと子供と向き合って言葉で伝えていくようにしましょうね(*^^*)

子供のしつけに暴力がいけない理由とは?

「子供に立派な大人になってほしい」

「子供が社会に出た時に恥じないようにしつけをしていく」

親は、大好きな子供には社会に出た時に困らないようにしてあげたいと誰もが願っていますよね?

子供に対してしつけを一生懸命頑張る親の気持ちも分かります(*‘ω‘ *)

しかし、親が一生懸命しつけをしても、子供のやる気や気持ちがついていかなかったら、しつけをしていても逆に親がイライラしてしまうだけになってしまいます。

イライラする事で子供に手をあげてしまうことが多くなってしまいます。

「子供のしつけをする上でなぜ暴力がいけないのか?」

・自分のやられて嫌な事は子供にもしない!

「自分のやられて嫌な事は人にもしない」

この言葉は、私が子供のときから親や学校の先生からも言われていた言葉です。

もちろん、今回の「子供のしつけで暴力がいけない理由」でも言える事だと思い書きました。

暴力をされたらみんな嫌な思いをすると思います。子供でも同じで、しつけだからと言って親に叩かれたりしたらいやな事は確かです。

親は自分の子供にこのような言葉を言ったことはありませんか?

私は保育の職場で「やられて嫌な事はお友達にもしないでね(^^)」と言う言葉を子供によく使います。

保育士と言う立場から、私も子供の気持ちや目線になって物事を考えたりすることがあります。

「これをしたら子供は喜ぶかな?」

「こういう感じで注意すると子供はいやかな?」

と考えることがあります。

子供に言っている以上、自分自身もしっかりと守らなくてはいけないと感じています。それが言葉でも暴力であっても同じです。

自分がやられて嫌な事(暴力含めて)は子供にもしないように気を付けましょうね。

・子供も友達に暴力をするようになってしまう。

しつけにしても、親や周囲の大人から暴力を受けている子供は、暴力が悪い事だとは感じない子供になってしまいます。

頭を叩くなどでも暴力をされている子どもは、周囲のお友達にも悪気なく叩いたり、蹴ったりと言う暴力をするようになってしまうのです。お友達との喧嘩の場合でも言葉で解決できずに、暴力で解決しようとする子供になってしまうのです。

もちろん、暴力がいけない事であると先生などに注意をされます。

しかし、自分がしつけの一貫として暴力を受けている事から「なぜ暴力がいけないのか?」「自分は親に暴力をされているのに何で?」と言う疑問だけが残ってしまい、暴力をしたらお友達が傷つくと言う感情まで、気づく事ができなくなってしまうのです。

・子供が成長した時にぐれてしまう可能性がある。

小さい時から親から暴力を受けていた子供は、それを大きくなっても覚えています。自分が嫌な事をされたという記憶はいつになっても忘れることはないのです。

まして、一番身近な大好きな親から暴力を受けていたとすると、子供の中でいつしか¨心の傷¨となっている事が多いのです。

親はしつけのつもり愛情を持って叩くと言う暴力をしていても、子供はそんなこと分かりません。

子供が思春期や反抗期になった時には、親も子供にますます手がかかって、いっそう暴力も増してしまいます。暴力をされることによって、子供も暴言を吐くようになったり、親と対等に暴力で返したりするようになってしまいます。

高校生くらいになると、親と顔を合わせても喧嘩になる事から家に帰る事が少なくなったり、非行へと走る可能性も少なくありません。

親が暴力をする事で、子供が大きくなった時に反抗的になったり、親に暴力をされれば暴力でやり返すことだってあるのです。子供が大きくなれば力も強くなるし、親と対等に喧嘩をすることだってできるようになります。

小さい時から子供に暴力をしていると、子供の将来に大きく影響する事になるので気を付けていきましょう。

・子供が出来たときに同じようにしつけとして暴力をしてしまう。

子供は一番身近にいる親を見て育ちます。

暴力を受けてしつけをされてきた子供は、大きくなり自分に子供が出来たときに、同じように子供にしつけとして暴力をしてしまう可能性があります。

自分が暴力をされてしつけをされてきたという思いから、しつけをする時には言葉で伝えるよりも、頭や手を叩いて子供にしつけをすると言う意識の方が強くなっているのです。

親から暴力を受けてしつけをされてきた人は、子供のしつけをするのに言葉ではなく、まずは暴力が必要と思い込んでしまうのです。

逆に、親から言葉でしつけをされてきた人は、子供が出来てしつけをするのに、言葉で子供に教えてあげる事ができると思います。

子供が育った環境が子供に与える影響は、とても大きいと思っています。

親や子供に関わる周囲の大人が、子供にどのようにしつけを行うかで、子供の性格や将来までもが変わってくるのではないでしょうか?

しつけとして子供に暴力をふるう人が周囲にいる時には?

子供に暴力をふるう人が周囲にいる時には、しっかりと子供を守ってあげるのが親の役目です。

しかし、夫婦でも子育ての仕方が違う家庭がありますよね?

「なるべく、子供のしつけは言葉で分からせるようにしたい。」ママと「言う事を聞かない子供は、しつけのために時には暴力をする事も必要!」と思うパパ。

子供のしつけに意見が食い違う事もあること思います。

¨子供のしつけでも暴力だけはやめさせたい¨

¨旦那の子供へのやりすぎた暴力にしつけではないと感じる¨

¨しつけでも子供に手を出すことが許せない¨思っていても、中々口に出して止めることができない。

実際にこのようなことがあるのが事実です。

叩いて教えることが習慣になり、日常になってしまうとこれはしつけではなく暴力とされてしまいます。

子供にしつけをするのに暴力をふるってしまうパパは、子供に対して人一倍考えているのかと思います。

「子供を甘やかすとダメな大人になってしまう」

「小さい時からしっかりとしたしつけが大切だ!」と感じている事も多いでしょう。

しかし大人目線でだけ物事を考えてしまい、子供の立場に立って考えることができないのだと思います。いくら言っても聞かない子供を分からせるには叩くしかないと感じているのでしょう。

子供も叩かれる・暴力を受けると思うと怖いという思いから、その時はとっさに行動に移します。

暴力をしてしまう人に

「子供を叩かないで!」

「他の子供にも暴力してしまうからやめて」と言っても、イライラしているパパはその言葉を受け入れるはずがありません。

逆に

「お前が子供を甘やかすからだ」

「子供のしつけをしないお前が悪いんだ」などの言葉が返ってくるでしょう。

子供に暴力をしてしつけをしようとするパパには、いったん冷静になってから子供の事について話をしましょう。

「子供のしつけの事をしっかり考えてくれているんだね!」

「パパは子供の事を思って、一生懸命しつけをしてくれるんだよね」

パパの事を褒めて認めてあげる事をまず最初にしましょう。

本当なら、子供に暴力をするパパを怒りたい気持ちの方が先にきてしまうことでしょう!

しかし、頑固なパパにはママが大人になってパパを褒めてあげる事から始めましょう(*^^*)

パパが良い気持ちになった所で、

「子供に暴力をする事はやめてね」

「私からもきちんと子供に話しておくから、パパも言葉で子供に伝えてね」など子供への暴力が治まるように冷静に話していきましょう。

この時に、イライラした空気が流れていると、パパの気持ちがまた興奮状態になってしまうので、ママがにこやかに優しく伝えることが大切になってきます。

ママの笑顔が勝負のカギとなってきますよ(^^♪

しっかりと伝えていく事で、子供へのしつけとして言葉で伝えることが大切と少しずつ分かってきてくれるでしょう。

まとめ

子供へのしつけとして暴力がいけない理由をお伝えしました。

・自分のやられて嫌な事は子供にもしない。

・子供もお友達に対して暴力をふるうようになってしまう。

・子供が成長した時にぐれてしまう可能性がある。

・子供が出来たときに、同じようにしつけとして暴力をしてしまう。

親が子供にしつけの一貫としてでも暴力をする事によって、将来子供へ与える影響はとても大きいのです。

子供は、一番身近にいる親をみて大きくなります。

¨子供へ暴力をする事がなぜいけない事なのか¨親はしっかりと頭に入れ考えていきましょう。

子供のしつけは大変な事も多いと感じますが、暴力で解決をしようとするのではなく、子供と向き合ってしっかりと言葉で伝えていく事の大切さを感じてほしいと思います(^^)

こちらの記事もご覧ください。⇒子供のしつけアプリ。間違った使い方は子供にとって逆効果?