3歳になると赤ちゃんらしさが抜けて、手がかからなくなってきたと思えば、今度は反抗期の時期に突入。
ママが言ったことに言い返したり、言う事を聞かなくて育児をしているママは毎日イライラして辛いなんてことありませんか?
保育士として3歳の子への対応や言葉かけでうまくいった事と失敗だったことを経験をもとに書いていきたいと思います。
この記事の内容
3歳児の子どもの発達と特徴
3歳児となると心も体も大きく成長をする時期です。
食事や着替え、歯みがきなど簡単な身の回りの事はほとんど自分で出来るようになり、ママの手も多少かからなくなってきます。また運動能力も発達し活発に動き回るようになります。
ボール遊びやかけっこが大好きで広い場所や公園があれば一日中遊びに夢中になっています。走ったり高いところからジャンプしたりと好奇心旺盛で怖いもの知らずな3歳児。
お兄ちゃんやお姉ちゃんの真似をしながらジャングルジムの一番上まで登って満足そうな顔をしていると思えば降りることができなかったり。高いところに登ることが子どもにとっての達成感であって、降りることまで考えていないのが3歳児。
降りるときになって「怖い」「降りられない」と言って泣き出したり、親に助けを求めたりと3歳は遊びの面でも手がかかります。
危ない場所でも好奇心や探求心から近寄ったり触ったりする事も多いのが特徴でママにとっては危なっかしい子どもにイライラしながら付きっきりで手が離せません。
☆お友達との関りもできるようになる3歳
小さいころは一人遊びやママやパパと遊ぶことで満足していたのが、同じ年代のお友達と一緒に遊びたいと言う思いも出始めてきます。
遊びの中でのルールや約束などがまだ分からないので、おもちゃの貸し借りや順番などでトラブルになる事が多くあります。大人がそっと遊びの間に入ってあげる事で子どもも楽しんでお友達と遊ぶことができるのです。
☆スプーンをやフォークを使って上手に食べれるようになる
お箸で食べるのはまだ難しいですが、お箸への興味も出てくるのでママやパパ、お兄ちゃんお姉ちゃんの真似をしてお箸を使いたがります。
エジソンのお箸などを使って練習をするのも3歳の時期です。物の食べこぼしも少なくなってくるので、食後の辛い片付けが大変でイライラしていたママは楽になってくるはずです。
☆言葉も喋れるようになり、ママやパパとの会話もできるようになる
相手の言っていることも簡単な事なら理解することができるようになるので育児をする上で楽になる事も多いはずです。
また大人も子どもの前で言葉の言い方や口調に気を付けていかなければなりません。
子どもは大人の事をよく見ています。何気ない会話も「今、何て言ってたの?」と聞いてきたり、後から「ママが~って言ってたよ!」と突然言い出したりする事もよくある話です。
子どもの前で夫婦喧嘩なんてしていると、「パパとママ、喧嘩してたの~」「ママがパパに~って言ってたんだ」と保育園などで何気なく子どもが話してしまったりすることがあります。そんな事になったら親は辛いですよね。
3歳は色々な事に興味を持つ時期です。
まだまだあかちゃんと思っていても子どもは毎日少しずつ成長しています。
育児をする上で子どもへの関わり方や言葉遣いをきちんと考えていきましょう。
☆自分の思いがはっきりとしてくる3歳
「今はおもちゃで遊びたい」「一人で出来るからやらないで」「今日はママと一緒にやる」などその日、その時の気分によって言ってることが違くなったり、一人でできる事を出来ないと言ってみたりして反抗するのが3歳。
育児をする上でママもどうすればいいのか分からず辛い思いをしたことがあると思います。
思いが通らないと物を投げたり、ママやパパを叩いて泣きわめいたり、赤ちゃん返りをしてどうしようもなく困らせるのが3歳の辛い反抗期です。時には辛い育児を投げ出したくなることもあります。
子どもはなぜ反抗期があるの?
反抗期と言うと中学生くらいの子どもと大人の中間での反抗期を思い浮かべる方が多いと思います。
親とあまり口を利かなくなったり、部屋に閉じこもって必要以外に出て来なかったり・・・と言うのはもう少し大きくなってからの子どもの思春期の反抗期です。
親にとっては辛い反抗期。育児をしていると3歳でも反抗期があるの?と思うかもしれませんが第一の反抗期は3歳くらいから始まってくるのです。
成長の一つとして反抗期は誰にでもあるのが当たり前。
その反抗期が親にとってあまり手のかからないちょっとした反抗の子どももいれば、親が手が付けられないくらい暴れたりかんしゃくを起こしたりと、とてつもなく手がかかる反抗をする子もいます。
反抗期も個人差がありますが、辛い反抗に負けないで3歳の育児に正面から子どもと接してあげることが大切です。
育児をしている親がどうしてよいか分からず、辛いからと言って逃げてしまうと子どもの行き場がなくなって余計にストレスになったり、親に手をかけてほしい事から泣いたり親へ反抗的な行動をしてしまう事があります。
3歳の反抗期を単なる子どものわがまま?と思って育児をしているママも中には多いようですが、わがままと反抗期では子どもへの接し方や対応も違ってくるのできちんと知っておくことが親にとって大切です。
子どもの反抗期は一時的なものですが、わがままな子どもへは、親も一緒になって子どもの接し方や育児の仕方を変えていかないと、これから先ずっと、わがままな性格になってしまう事があるので気を付けていきたいところです。
親にとっては辛いですが、3歳の反抗期の育児から少しでも楽になるために覚えておきたい事を伝えていきたいと思います。
3歳くらいの反抗期は第一次反抗期とも呼ばれ、ママやパパ、身近にいる大人の人に対して反抗的な態度をとる事が多くなってきます。
やってはいけないと言ったことを大人の目を見ながらわざとやろうとしたり、遊んだおもちゃを片付けようと言うものなら「ダメ!」と言っておもちゃを投げつけたり、「自分で!」と言いながらやろうとしなかったり・・・ママがイライラ、育児が辛い、3歳児って何なの?と思ってしてしまうのはとてもよく分かります。
それが毎日だと思うと育児が正直辛いですよね。
大人との会話もできるようになる年齢なだけに、ママやパパに対して「嫌い」「バカ」「あっち行って!」と、とっさに思い付いたきつい言葉をそのまま口に出して言ったりするのが3歳。
子どもの言葉だから気にしないと思えばいいのかもしれませんが、あまりのストレートな3歳の言葉にママは辛い思いをします。しかも大好きな我が子に言われると心も痛みます。
また、思い通りにならないと叩くことで自分の気持ちを伝えようとします。
3歳は体力も備わってきているので、本気で叩かれると意外と痛かったりします。
自分の感情を上手くコントロールする事が難しい3歳児。
子どもにとって一番安心できるママやパパ、身近にいる大人に八つ当たりすることで、感情をぶつけているのです。
小さいうちは周りの事など気にする事ができません。まだ自分中心の世界で毎日を動いています。自分の思いが通らないと「何で?」「どうして?」と言う思いが強く、言葉や態度で辛い事を表すのです。
決して子どもはママやパパの事が嫌いできつい言葉を言ったり、叩いたりしているのではないと言う事を理解してあげましょう。
ただ、公園に行ったり、集団生活の遊びの中でお友達や周りの人へ「嫌い」「ヤダ」「ダメ」など悪気なく言ってしまう事もあるのです。
反抗期の子どもへの対応と言葉かけの方法
反抗期の子どもと毎日関わっていくのはものすごく大変でもあり精神的にも辛いです。
また年齢も大きくなるにつれて子どもの体力もついてきます。ちょっと外で走り回ったり公園で遊んだくらいではまだまだ体力だ有り余っています。逆に親の方が先に疲れてバテテしまうほど2歳と比べて成長しているのです。
3歳になってお昼寝をしなくなる子も出てきます。以前はお昼寝で1~2時間寝てくれていたのが、最近は寝かしつけをしても全く寝る様子がなく親の方が辛いと感じる事もでてくるでしょう。そうするとママは朝から晩まで3歳の子どもの育児にイライラしっぱなし。
外出しても子どもはママより先に一人で走って行こうとしたり、声をかけても言う事を聞いてくれず体力的にも辛い時が増えてくると思います。
いっぱい考えていざ行動してみても思うようにうまくいかず反抗期の子どもとの関りが辛いと感じる日もありました。
どう関わっていきどのような言葉かけをしたら分かってもらえるのか?毎日の保育の中で自分との葛藤の日でした。
うまくいかず空回りすることで余計に自分にイライラ。
心の中でイライラしていると辛い事を感情に出さないようにしていても、いつの間にか表情に出てしまうのですよね。3歳の子どもは敏感で大人の事をよく見ています。「どうしたの?」と声をかけられハッとすることがありました。
先輩保育士の3歳の子どもとの関わり方を見て参考にしたり、ママが子どもにどのような言葉をかけているのかを知ることによって私自身も色々な対応をし、知識を身につけていきました。
まず3歳の反抗期の子どもへの対応と言葉かけで失敗だったら事はやはり怒ったり注意する事です。
もちろんいけない事をした時には何がいけなかったのかと、きちんと注意しなければならないのですが、感情的に子どもに注意するのは逆効果です。
イライラしていても一度落ち着いて、優しい口調で話をすることで子どもに安心感を与えていくのが効果的です。
もう一つの失敗は話をそらすことです。
「お外に行こう」「ご飯食べよう」と全く別の会話をして、子どもの興味をそらそうとするのも逆効果でした。
3歳の子どもには通用せず、かえって余計に暴れて否定し始めたり、子どもの中で「何で」「どうして分かってくれないの?」と言う思いが強くなってしまいます。
3歳の子どもは物心がついてきているのでごまかされるのが一番辛いのかもしれないと感じました。
自分の思いが通らずイライラしているときや物に当たっているときなどは子どもは興奮状態にいます。
大人も一緒になって怒ったり怖い顔をしてしまうと3歳の子どもは余計にイライラして泣き出したり暴れたりしてどうしようもなく手が付けられない感じになってしまいます。
そこまでいくと、何をやっても声をかけても泣き止まず、しばらくはどうすることもできません。まずは子どもが反抗期で辛いと言う事を共感してあげましょう。
ではどのような言葉かけや対応が3歳の反抗期の子どもをうまく導いてあげる事ができたのか!
やはり子どもの気持ちを第一に考えてあげ、そばで優しく頭をなでたり、手を握ってあげることです。
子どもは大人のスキンシップで安心することができます。子どものイライラが落ち着いてきたら、優しい口調で言葉をかけてあげます。
3歳の子どもの育児が辛いと感じるママへ
3歳の反抗期は2歳頃に見られるイヤイヤ期と同様に子どもの成長の過程で嬉しい事と考えて育児をしていきましょう。
「反抗期の育児は辛い」「何で反抗的な態度ばっかりとるの?」と考える前に、ママにとっても辛いけど「反抗期があるからこそ子どもも大きく成長する事ができる」と前向きに考えれば、育児に対しての負担が少し楽になるのではないでしょうか?
子どものうちは泣いたり怒ったり、ママやパパを困らせ、感情を思ったまま素直に表現することも仕事なのです。
辛い育児はママやパパだけでなく時には周りのおじいちゃんやおばあちゃんにも甘えて協力してもらう事が大切です。
一人で育児が辛いと感じず話を聞いてもらったり、一緒に遊んでもらう事で、ママも心に余裕ができます。孫と一緒に遊ぶことはおじいちゃんおばあちゃんにとっても活力となり喜ばしい事です。
3歳くらいであれば、お手玉やコマ遊びにも興味を示し集中して遊ぶことができます。子どもにとってもおじいちゃんおばあちゃんとの関りは新鮮で新しい変化が見られる事でしょう。
毎日、バタバタと忙しい育児の中で、反抗期に時間をかけてあげられないと感じるママもいるかと思います。正直その気持ちも分かります。毎日、時間をかけて反抗期に向き合うのは辛いです。
しかし、小さい子どもは手をかけてあげるほど親の愛情を感じることができるのです。
3歳の育児にもまだまだ親とのスキンシップの時間が大切です。それが遊びの中でのスキンシップと違っても、ひと手間かけてあげることが、ちょっとでも辛い育児が楽になる事だと信じて関わってほしいと感じます。
まとめ
3歳児の育児は体力的にも精神的にも辛い事が多いです。
子どもの反抗期はママひとりで頑張ろうとせず、パパやおじいちゃん、おばあちゃん、周りの人へ頼る勇気も大切です。
子どもが一番大好きなママが明るく笑顔でいられるようにするためには一人で辛い思いをしない事です。
反抗期の時期も一時的な事なので、4歳くらいには落ち着いてくるでしょう。子どもの心に寄り添い「ママとパパがいるから大丈夫」と言う感じで優しく関わり、スキンシップを心がけていって下さいね。
こちらの記事もご覧ください。⇒いつまで大変な育児が続く?辛い時期に必要な事とは。